サンタクルス街はカテドラルから東へ向かった先にあるかつてのユダヤ人の旧居留地である。アラゴン王国フェルナンド2世がセビリアを征服した時に、ここにユダヤ人街をつくったのがその始まりでありそれが現在のサンタクルス街である。
1483年にユダヤ人は追放をされてしまうものの、19世紀になって貴族などが住みつき、画家のムリーリョも住んでいたといわれ、次第に閑静な住宅街として発展をしていった。19世紀のまま残されている細い迷路のように入り組んだ路地が特徴的な街で、現在ではセビリアの観光名所となっている。
この路地が細い理由については、スペインの強い日差しを避けるために道を細くすることで、家と家との間に日陰を作り出す効果があったと考えられている。
ユダヤ人街の特徴である白壁の建物が並んでいるが、この白い壁も日差しを反射する効果もあったと考えられている。またユダヤ民族は商売上手な気質があり、泥棒をすぐに捕まえ易いということも背景にあった。
現在では至る所に小さな広場があり、花が飾られたロマンチックな狭い路地には、スペインの陽気な雰囲気がある。またサンタクルス街の中で一番大きな広場がエルビラ広場である。この広場の周辺は道も広く整備されている。
レストランや土産店もたくさんあり、セビリアの観光名所となっている。サンタクルス街の小道は大変入り組んでいるので、スタート地点が分かるように目印を決めておいた方がよい。
またサンタクルス街の土産店でよく見かけるのが、スペインの伝統民芸陶器であるセビリア焼のお皿であり、スペインらしいお土産を購入したい方にもおすすめである。
セビリア焼は8世紀ころから現代に伝わるもので、素焼の皿に熟練した職人が手描きでデザインを一枚一枚丁寧に描き、そのデザインの間の細い隙間にエナメルで色付けして高温度で焼成し、さらにゴールドを塗って焼く豪華絢爛なデザインがその特色である。
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