2次試験の質疑応答では、答える前にまず面接委員から出される質問の意味を理解しなくてはならない。
これは基本的には1次試験のリスニングよりも聞き取りが容易なのだが、何を聞かれたか分からず答えられない、という場合も想定される。
2次試験は英語力の試験であるのは確かなのだが、評価基準は「英語力」自体というよりも、「英語でコミニュケーションを取る力」という側面がある。
そのため、質問が分からず諦めてしまうのは、最低の評価を付けられるため、なんとしても避けなくてはならない。
受験者の体験記においても、質問が分からず沈黙してしまうと非常に減点され、逆に質問が分からなくて何度も聞きなおしてもさほど減点はされない傾向があるようである。
これは将来、自分よりも英語力が低い外国人と意思疎通をはからなくてはならない場面に遭遇すると、よく理解できる大切な要素である。
つまり、何か質問しても、相手が黙ってしまうと、それ以上何も意思疎通のしようがなくなってしまうのである。
逆に、一回で理解してもらえなくても、「もう一度言ってくれ」「こういう事を聞いているのか?」と返してくれれば、そこから質問の表現を変えるなり、コミニュケーションを取ることができるのである。
よって、2次試験で面接委員の質問が分からなかった場合、以下の対応を取るべきである。
質問が全く聞き取れなかった場合
「もう一度言ってください。(Please say again your question, please.)」
言い直してもらっても、全く聞き取れなかった場合
「すみませんが、もう一度ゆっくり話してもらえますか?(I'm sorry, but could you speak slower?)」
多分こういうことを質問しているのかな、と思ったものの確信がない場合
「〜ということを質問していますか?(Are you asking 〜?)」
単語が一部聞き取れた(例えばsocietyとする)ものの、全体の意味が分からなかった場合
「社会がするべき事が何か、ということを質問していますか?(Are you asking what the society should do?)」
当てずっぽうでも、どこが聞き取れたかが面接委員に伝われば、相手は質問の表現を変えるなりなんなりできる。
「もう一度言って下さい」と言って再び同じ表現で質問されるよりも、次で理解できる可能性を高めることができるのである。
ページ先頭に戻る
「英検1級対策TOP」へ戻る
Copyright(C)Eternal Saul