その点、推奨されているスピーチ構成に従うと、聞き手が内容を推測しながら聞くことができる。
導入部で先に結論を述べておくことによって、その次に来る理由で何を言いたいのかが大体想像ができるようになるのだ。
例えば、「現代社会において科学は芸術よりも重要である」という結論を述べた後の理由説明で、「芸術が好きな人はいる」と言った場合、聞き手は「それ以上に科学が重要である根拠が次に来るのだろうな」と推測できる訳だ。
しかし、最初に結論を言っていなかった場合、「芸術が好きな人はいる」と言うと、「話し手は芸術が重要だと考えているのかな?次に芸術が重要であるという根拠が来るのかな?」と思うかもしれない。
そうなると、続けて「科学が重要である根拠」を述べても、聞き手は混乱しがちである。
ここで、受験生が不明瞭な発音や文法の間違いをしてしまうと、さらに聞き手の理解度は下がり、低評価となる。
また、多くの参考書等が導入+理由×2+結論の形式を推奨している結果、多くの受験生がこの形式に従ってスピーチを行っている。
そのため、面接委員にとってもこれが最も慣れていて理解しやすい形式となっている。
英検1級の2次試験は就職の面接とは異なり、ユニークな意見を述べる場ではなく、面接委員に自分の意見を英語で分かりやすく伝える場であるということを再認識しよう。
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