「英語で2分間スピーチをする」というのは、多くの人にとって難しい事である。
しかしながら、そもそも英語でスピーチをする以前に、日本語で2分間スピーチをすること自体がまず難しいということを認識しなくてはならない。
ほとんどの日本人は、社会人も含めて、人前で自分の意見を即興でまとめて、ある程度の長さを喋るということを、訓練してきていないし、実際にそういう機会に当たることもほとんどないからである。
英検の2次試験で出題されるようなトピックのほとんどは、興味もなければ、これまで一度も真剣に考えたことがないものがほとんどだろう。
自分の専門分野の話ならともかく、そのようなトピックについて自分の意見など元々無いに等しいのだから、まともなスピーチを構成するのが難しいのである。
それをまともなスピーチの形式にしてくれるのが、導入+理由×2+結論のスタイルだ。
結論さえ先に決めてしまえば、後付けでそれに対する理由を2つ思い付きさえすれば、あとはそれをスタイル通りの順番に並べればそれなりのスピーチになるのだ。
一方、日本において伝統的に行われてきたスピーチ構成の特徴は、以下の通りだ。
@導入部で結論を言わない
A賛否両方の要素を述べる
B結論を必ずしも明言しない
準備なしに受験するとこの構成になってしまいがちだが、この日本的スピーチ構成は低評価につながりやすい。
なぜならば、話し手の言いたいことを聞き手が推測しながら聞くことができないため、何が言いたいのか理解しづらくなり、その結果面接委員からは「英語での表現力が低い」と見なされるからだ。
ページ先頭に戻る
「英検1級対策TOP」へ戻る
Copyright(C)Eternal Saul