台北市立美術館の近くに台北故事館という名の建物がある。台北を観光で訪れた人の中には名前を聞いてもピンとこないが、建物自体は見た事があるという人も居るかもしれない。
台北市立美術館の近くにあるこの建物は洋風の建物という事もあり、とても目立つ。2000年代初頭にリニューアルされているが、建物自体は100年近くの歴史があり、日本が台北を統治していた1910年代に建築されたものである。
元々は茶商会の会長であった人物が自分の別荘として建築を始めたのが最初である。建物の設計図は東印度会社からイギリス式の物を取り寄せ、建築自体は日本人が担当するというなんとも珍しい組み合わせの様だが、当時の国際情勢を映している様である。
チューダー式と呼ばれるこの建築様式はイギリスゴシックとイタリアのルネサンス様式が結合した様式であり、美しく雄大な様が特徴となっている。このチューダー式は台湾ではあまり存在しないため、そういった意味でもこの台北故事館は貴重な建築物なのである。
現在は郷土資料館として利用されており、50元の入場料で入場する事が可能となっている。
内部は台北などの歴史資料が展示されており、たまに企画展も行われている。展示物に注目するのはもちろん、館内にある階段やランプなどにも注目してもらいたい。
一度リニューアルされているので、すべて当時のものと言う訳には行かないが、それでも中には100年近く経つような物もあり、展示物と合わせて見学すると面白いだろう。
開館時間に関しては10時から18時となっている。月曜日と旧正月以外は基本的に開いているが、臨時休業などもあり得るので、訪れる予定がある場合には事前にホームページ等で確認するのが良いだろう。
台北故事館の敷地内には故事茶坊というホテルが経営する喫茶店がある。観光に疲れた時や次の目的地を決める時などに利用するのがおすすめである。
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