スペインの観光スポット

「マドリード王宮(Palacio Real)」

マドリードの観光のシンボルともいえる白亜の宮殿が王宮であり、優美な艶やかな印象のある建物が印象的である。フランスのヴェルサイユ宮殿で育ったブルボン王朝の代国王フェリペ5世が建設を命じたのがそのはじまりである。

フランス出身であったことから、フランスを意識した構造となっており、設計にはイタリア人建築家であるユヴァーラ、サケッティ、サバティーニが携わっている。そのためイタリアとフランスの文化が融合した美しさを兼ね備えているのも、ここマドリード王宮の特徴でもある。

お城が完成したのは1764年であり、それ以降1931年にアルフォンソ13世が追放されるまでの間、スペインの歴代国王の住まいとして利用された場所である。約150メートル四方の建物内部には約2,700にも及ぶ部屋があり、そのスケールの大きさは外観からも読み取れるものである。

また建築にあたっては石とレンガのみを使用し、燃えやすい木材などは一切使われていない、当時の巨匠たちに巧みな技術が活かされている宮殿であり、今でもスペインの重要な公式行事の一部はここで行われている。

地下鉄のオペラ駅から徒歩5分の場所に位置しており、見学には半日は必要である。内部の撮影は禁止されており、順路は前に戻ることはできないため、一つ一つ丁寧な見学をするように心がけたい。

また時間帯によるが、団体入口、個人入口共に長蛇の列が常にできるスペインの人気の観光名所なので、時間に余裕を持って見学するようにしたい。現在（2013年12月現在）、大人の入場料は11ユーロ、ガイド付きは17ユーロと少々割高であるものの、豪華絢爛な内装が施された部屋は非常に見応えがある。

特にカルロス2世時代から全く手が加えられていない装飾が見事な「王座の間」や、スペインの芸術家たちの数々の絵画のコレクション、また時期によっては特別な展示のイベントも開催されている。

また併設されているお土産店では、王宮の装飾をモチーフとしたポーチや小物入れ、手帳などまさにスペインらしいお土産を購入するのにおすすめである。その他スペイン特産のオリーブオイルなどもあり、どれも10ユーロ前後から購入でき比較的リーズナブルな価格設定も嬉しいものである。

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