ピティ地区にも太平洋戦争時代の史跡がある。ピティガンズと呼ばれるこの場所は戦時中に日本軍によって作られた大砲が置かれている場所である。当時の大砲がそのまま残っている為、歴史的にも大変貴重な観光地なのであるが、場所が分かりづらいという事もあり、訪れる人はそう多くはない。
ここに置かれている大砲というのは口径14cmの「三年式十四糎単装砲」という型式で、軽巡洋艦の主砲や、旗艦の標準的な副砲として使用された他、沿岸防御用としても多く使用された。
現在では、この大砲の周りには木々が覆い茂っており、視界の確保が難しいが戦争当時はこのような木々も生えていなかった為、海岸への見通しが良かったため監視するにはうってつけの場所だった。
ただ、実際には緊急配備されたものの米軍の上陸までに完成が間に合わず、使用されることはなかった。発砲しなかったため戦時中は米軍には発見されず、戦後になって発見された。説明板の写真では、「砲」の上に草がかぶせられて偽装されていた様子が分かる。
戦後になって発見されたため、戦時中に破壊される事も無く、保存状態がとても良い。また、観光客が全く訪れなかったという状況も今日における保存状態を保っている一因でもある。
日本人にとってはぜひとも見ておきたい観光地の一つであると言いたいところだが、ここには大砲が3つ置いてあるだけであり、大砲マニアか太平洋戦争マニアでもなければ訪れようという気すら起きないだろう。
とはいえ、グアムにある太平洋戦争に関連した観光地巡りの一環で巡ってみるのも良いかもしれない。
あまり人が立ち入らない場所という条件がこの場所の価値観を押し上げている。興味がある人はこの場所までの行き方を熟読した上で訪れるのが良いだろう。
1号線をアサン岬より西へカブラス島方面に行く。
カブラス島へ向かう11号線とのT字路に信号があるが、その信号の500mほど手前(1号線沿いに東)に南に入る路地がある。
路地を200mほど進むとT字路に突き当たるので右折してしばらく行くと左手にOur Lady of Assumption Church(教会)がある。この教会の裏側の山のふもとに「ピティ・ガンズ」への山道の入り口と案内板がある。
教会は大通りに面していないので見付けづらい。
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